難病患者のサポートを前に

難病看護を始める前に知っておきたいこと

難病の概要と看護師に役立つ資格

難病とは、発病の機構が明らかになっておらず、かつ治療方法が確立していない希少な疾病で、長期療養を必要とするものと定義されている。さらに難病のうち、良質で適切な医療の確保を図る必要性が高く、患者数が国の人口の0.1%より少ない、客観的な診断基準が確立しているものを指定難病と呼ぶ。
こうした指定難病は、難病法により医療費補助の対象になる。医療費補助とは「指定難病医療給付制度・医療費助成」のことを指し、自己負担になる医療費の上限が設けられていることが少なくない。
医療費助成の対象者だと認定されると医療受給者証が交付され、取得後は1年ごとに更新が必要になる。さらに、特定医療費の認定を受けるための診断書は、都道府県や指定都市から指定された医師しか作成することができない。そのため、難病指定を受けたら焦らず、制度のことを思い出して手続きを進めると良い。
また、難病看護の向上を図るために、一般社団法人日本難病看護学会では難病看護師の認定を行っている。難病看護師はさまざまな難病看護についての知識、療養生活を支援する技術を持ち、長期間でも安心できる療養生活や安全な医療サービスを提供できる看護師のことだ。
認定を受けるための条件は厳しく、難病保健領域での実務経験などが求められる。申請書類には推薦状も必須で、信用と実績が重要と言っても過言ではない。その後、当学会の研修会に参加し、修了後の試験結果や審査を経て認定される。認定有効期間は5年のため、更新手続きが必要だ。

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